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義父と義母が泣く中 妻と俺は沙耶香を見つめBGMのよぅに②人の泣き声を聞き入る。 『…何でもっと早くに診せへんだんや』 義父が妻を責め始めた。 妻は黙ったまま涙を流し下をむく。 怒りを押さえ妻を見る。 『お前が殺したんじゃ!』 妻が声をたてて泣く。 ごめん さ~ちゃん。 ジジにママいじめられてるから父さん助けてあげんとあかんねん。 『…何言うてはるんですか?』 義父を睨む。 『何がや!?お前らぁ~が沙耶香を殺したんやろがぃ!』 浴びせられた言葉よりも 最後まで母らしく強くあった妻を殺人者にされ… 沙耶香の死を故意に起きた事やと片付けたこの男の言葉にキレた。 『もう①回言うてみぃや…』 あ!? と睨む義父。 『殺したやぁ?!何言うてるか分かってんのか!?』 立ち上がる俺に 続いて義父が立ち上がる。 『お前それでも親か!?この状況でお前何言うてんねん!!』 取っ組み合いの喧嘩になる。 やめて!やめて! と止めに入る妻と義母。 沙耶香が亡くなり 誰よりも闇の淵に立っているのは真由美やのに… 俺を気遣い 極限の状態で支えてくれたのはこぃつやのに… 許せんかった。
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