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夕方になり…
夜になり…
長かったこの日も後少し。
ふと…
昨日の今頃…
沙耶香はまだ生きてたんやなぁ~…
と、そんな思いで沙耶香のそばに座る。
夕方に来た葬儀屋が
白く丸いプールに投げ入れる薬剤みたいな物を置いて帰った。
体の腐敗を遅らせる物やと言ってたその白く丸い物が沙耶香の頭の上と両脇に置いてあった。
気のせいか
沙耶香の顔色が少し赤みを帯びているよぅに見える。
『ほんま寝てるみたぃやなぁ…』
先程来た近所のおばちゃんが涙を流し沙耶香を見つめる。
お披露目会で沙耶香に乳をかけられたおばちゃん…
おばちゃんの涙が沙耶香の顔にかかっていた…。
何を喋るでもなく
沙耶香だけを見つめる。
突然…
『昼間は悪かったなぁ~…』
義父が肩に手を置く。
『お前ら②人が一番辛いのに……あんな事言うて悪かった…』
辛いのは皆一緒。
義父に対する憤りなど、この時には無かった…
義父も
沙耶香にとっていぃおじいちゃん…
突然の孫の死が受け入れない気持ち
僕もよく分かります…
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