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経て…
沙耶香と別れてから①週間が経った。
沙耶香と別れてから文字通り抜け殻となった。
動く気力
食べる気力
喋る気力
寝る気力
生きる気力
前を向いて進もうと言う力自体働かない。
妻はそんな俺に気遣い
着かず離れずの距離で見守ってくれてた…
これからどぅしたらエエんやろ…
沙耶香がおらんくなって俺はどぅしたらエエんやろ…
自ら闇を作り出し…
光に背を向け…
例えるなら
闇夜の鴉…と言ったところ。
時間が解決してくれるとか、心の中で生き続けるとか
俺の中では気休め以下の慰めやった……。
ある日…
叔父②が沙耶香に線香を供えに訪れる。
部屋でテレビを見てると叔父②が入ってきた。
『ちょっとは落ち着いたか??』
「…ん~…」
『今はまだ無理かもやけど…
しっかりせなアカンぞ!』
「…うん…」
少し沈黙が続いて再び叔父②が言う。
『黙っとこ思ってたんやけどな……』
「うん」
『真由美ちゃんの事……お前はちゃんと見てやってるか??』
「……」
あいつは…俺より強い。
しっかりご飯も食べ
しっかり家事もしてる。
しっかり今まで通りの生活に戻ろうとしている。
さすがは
母と言ったところ…
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