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変化
それから①年が経ち…
沙耶香に対する悲しみも和らぎ、父も母も平凡な日常を取り戻した。
ただ妻とは…
前ほどの会話が無く、かと言って喧嘩をするでもなく…
家に帰れば居て
夜になれば帰ってくる
お互いがそんな存在となってた。
程なくして…
妊娠していると本人から聞かされる。
妊娠……。
次の日両親に報告した。
父も母も喜んでいたし、俺自身も嬉しかった。
ただやっぱり怖かった…
そぅ言う所はまだ沙耶香の死が拭い切れてない。
けど何より…
来年の今頃……
この家で妻と生まれてくる子供を囲み、あの頃と同じよぅな日々を送っているとは何故か思えへん……
それは沙耶香の過去が引っ掛かるのではなく…
妻との絆が細く薄くなっているのに気付いていたから………
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