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「あなた方は、未だにアノン・シルベリスタンがどれ程貴重な存在か、まるでお分かりになられていない様ですね」
会議室に揃う白衣の面々。
その中で特に若い赤毛の女性が、対面席側へ抗議の声を発していた。
「そうは言ってもだ。
彼に関してのデータを見る限り、特異なS・P(超能力)ではあるが、ここまでの時間を費やす程のメリットがあるとは思えん。
それに」
「それに?」
無精髭と含み笑いが鼻につく男の発言に、若い女性、フィフィ・ロザリナ・シルバーツは不快感を露にして一言、聞き返す。
「君が言う程の力を彼が保有しているのか?
仮にしていたとして、今以上の成果と成り得るのか。
こんな…万能な力、あり得るものかな?
半年前と比べて、さほど進展のない現状で、今一度君の言うそのS・Pについて、今後を考えるべきでは?」
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