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おばあちゃんと時々お父さん
あたしの1番古い記憶は、おばあちゃんと買い物に行ってるシーン。
それからはおばあちゃんとの思い出がいっぱいなの。
朝も昼も夜も、おばあちゃんと一緒。
朝ご飯を食べて、髪を結んでもらって幼稚園に行って帰って晩ご飯を食べて寝る。
あたしの思い出にお父さんとお母さんはいない。
最初からいないと、それが当たり前になってた。
でも、友達にはお父さんもお母さんもいる事を知ってた。
おばあちゃんと一緒に住んでるおじさん(三男)は、お父さんじゃない事も分かってた。
お父さんは、年に何回かおばあちゃんちに帰ってきてた。
その時は、すごく嬉しくて、ずっとついて回って、お父さんが帰る日は泣いて泣いて、お父さんにうるさいって怒鳴られておばあちゃんと寝てた。
とにかく、お父さんが大好きだった。
でも、小学校に上がるくらいから、異変は起きた。
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