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先日に降った雪がまだ残る寒い東京の街には寄り添う恋人やプレゼントを買いに行く家族で賑やかでデパートなどではセールを行なう 住宅街には鮮やかな照明を飾り付けて、年に一度のこの日を祝うかのように… 今日はクリスマス・イブ イエス・キリストの誕生日だ。 ここにも一人誕生日を迎えた人物がいた。 「今年は家に籠もろうよ…泉」  毎年誕生日には悪いことしか無かった為、今年は前もって大型の冷蔵庫に買い置きしていた野菜や肉などが詰まっている。 飲料、酒関係もすべて揃えて、昨日、今日と出掛ける事はなく過ごしていた。 「…って朝から酒飲みやがってっ…それで何本目だ?」  リビングでテレビで放送される世界のサッカー試合を観ている泉は、フローリングの床に座り込んでいる。その隣で同じように座り込み、数本の空瓶を並べ、グラスを手にする晃司の様子に口を開いた。 「泉がテレビばっか見てるじゃん…今日は俺の誕生日なのにひでぇよ…」  泉の言葉に晃司は、まるで拗ねた子供のような仕草をして、言葉を洩らす。 起きてからまだ1度も「誕生日おめでとう」の言葉を聞いてない。
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