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「君みたいな可愛い子が、こんなところで寝ていたら、悪い狼さんに食べられてしまうよ」
ニコリと優しく笑って、柴田はオレの髪を撫でた。
「…」
頭大丈夫かなって、一瞬オレは思ってしまった。
「オレ、男ですから」
「男子校に通っていたら、そんな事関係ないんだよ。ほら、今の時代は同性愛者だって珍しくないんだしね」
んな事言われたって、オレにそんな気がないんだから、何事もねぇよ。ッてか、あんたが1番危険だしっっ
「あっ、そうなんですか?それじゃ、オレ帰ります。悪い狼がどこにいるかもわからないんで」
オレは、逃げる様に教室から出て行こうとした。
「姫野君、ちょっと待って」
「はい?まだ何かあるんですか?今度は、廊下を1人で歩くのは危険だとかですか?」
「違うよ。忘れ物」
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