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ジュリエッタ 麗しい唇は 涙と快楽に濡れ…… 紅く熟れる…… 禁断の果実を 指で割り入れれば 甘く香しき蜜が 私を酔わせる 『私とエデンで踊りましょう 貴女がイブならば 私は誘惑する蛇 貴女にも私の果実を 味あわせてあげる……… 共に官能に溺れましょう』 甘い果実を啜り合い 貴女と私は毒蛇のように 絡み合いながら舌先で 蜃気楼に満ちた楽園へ 辿り着き喘ぎ合い 禁じられたリビドーに魅せられる…… 『今宵も踊りましょう 私と貴女だけのこの楽園で……… 呪われた姫君同士の 甘い宴を楽しみましょう ねぇ、私のジュリエッタ………』 『貴女の喘ぐ声を いつまでも聞いていたいわ 天へ昇るまで……』 美しきオーガズム 垂れ流される情欲に駆られ 貴女を貪る私は まるで獣のよう 『今宵も私と踊りましょう 管弦〈ストリング〉の音色 奏でる危険な月夜に………』 貴女が必死に隠している 実は蜜にまみれて 私の愛撫を求めてる 貴女の快楽で歪む 顔が愛しくてたまらない 細い指先で突き破る 貴女の持つ未開の扉を……… 麗しき断末魔 月夜の中、激しく、高らかに……… 妖艶なファルセット……… ただ穢れなき夜に響き渡る………… 貴女は永遠に私の 鎖で繋がれた奴隷〈スレイブ〉…… 『ねぇ、私のジュリエッタ………』
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