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「はぁ!」
突風を起こしてゴーレムにぶつける。ゴーレムは瞬時にして土塊と化した。
「そこ!」
続いて斬りかかってきたゴーレムの腕を風の刄で切り落とす。さらに左足、右足と順々に切断し、ゴーレムの自由を奪う。
「ふんっ!」
最後に頭を踏み潰してトドメをさした。
「ちっ。きりがないわねぇ……」
倒した数は、十から先は覚えていない。目の前のゴーレムの数は一向に減っていない気がする。恐らくノームが作り続けているのだろう。
ゴーレムは単体では大して強くない。しかし、数が揃うと厄介だ。
「あーもう!」
稔が焦れたような声を上げ、目の前に居るゴーレムの頭を掴んだ。
「うぜぇんだよ!お前らっ!!」
そして、掴んだ手の中で大爆発を起こす。ゴーレムの頭は爆砕したが、明らかにエーテルの使いすぎだ。
「高橋君!もう少しセーブして!」
操が叫ぶ。
優一が戦線離脱した今、戦えるのは自分たちだけなのだ。ゴーレムだけならまだいいが、ノームも倒さなければならない。
二人は優一のようにエーテルの回復は出来ない。だから魔法を抑える必要があった。
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