青く透き通る悪魔

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「どういうことだよそれは!?」 稔が掴み掛からんばかりの勢いで優一に迫る。 「高橋君!落ち着いて!」 千歳が慌てて制止に入った。 「悪い。こういう事態は予想していなかった」 優一は稔をすまなそうに一瞥すると、ダツの動向を監視するように頭上を見上げた。 「吸収出来ないって何かあったの?」 操が動揺を押さえ込み、努めて冷静に訊いた。 「さっきからずっと臨戦体勢でいたんだが……。否応なしに入ってくるんだよ。ウンディーネのエーテルが」 なす術なしとでも言うように、優一は首を振った。 「周りをエーテルで囲まれるって体験はしたことなかったが、こういうことだったんだな。もし奴がこれを目論んでいたとしたら、とんでもなく腹黒いぞ」 守りの要である優一の能力を封じられたとなると、それは圧倒的な不利を通り越して絶望的な状態だ。 彼らの置かれた状況は、風前の灯にも届かないほど危うい。
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