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水中に二つの光がほとばしる。
一つは金色の炎。
もう一つは真紅の炎。
二つの炎はある一点で集中し、溶け合うように渦を巻き、やがて一つの塊となった。
水中に燦然と輝く太陽のようなそれは、敵の襲来を察知して、一気に燃え上がった。
殺到する魚たちはその熱に耐え切れず、何をされたのか分からぬうちに消滅する。
魚を消滅させた灼熱はそれだけでは収まらず、水中を縦横無尽に走り回る。
伝播した極熱は周りの水に喰らい付き、一瞬のうちに沸点へと誘う。
大爆発。
まさに、太陽そのものが爆発したかのようなビックバン。
大量の水が瞬く間に喰われてしまった。
その爆発の中心に居たのは、年端もゆかぬ二人の少年。しかし、その力は未だ健在。
第二波が来るのは、時間の問題。
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