闇夜のともしび

9/11
前へ
/89ページ
次へ
私は激しく抱きしめられた。前よりも少したくましくなったその胸で、子供のように泣いた。 「つや子、愛してる。勇気を出して会いに行ったら、どこかへ引越した後だから俺、ずっと探していたんだ。俺、強くなるから! つや子を守るから! もうあんな芝居しなくていいから… ずっとそばにいろよ! 俺の前で強がるな! もう離さない!」 私は静かに頷いた。 「正、私も愛してる。あなたは消えないよね。ずっと一緒にいてくれるわね」 正は大きく頷き、優しいキスをした。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加