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和也との思い出は変わらず大切なものだけど、私は正と一緒にいることを選んだ。
「向こうで、私と正にいじわるしちゃいやよ」
和也の写真のほっぺにキスをして笑いかける。
「さて、やることがいっぱい」
正との旅立ちのためにこの部屋を引き払うことにした。新しい門出に二人で一から出直すことにしたのだ。
「おはようございます」
「あら、もういらしたわ。トラ、トラ次郎いらっしゃい。
ごめんね、あんたたちは連れてってあげられないの。次の飼い主の林さん、ほんとにいい人よ。あんたたちを可愛がってくれるわ」
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