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あっという間に、昼になった。
昼からも俺は 猛烈に仕事に集中した。
夕方には、かなり捗り この分だと9時までには…いやもしかしたら8時には終わるかも…
――ちきしょう レストラン キャンセルするんじゃなかったぜ…なんでオレっていつもこうなんだろう…捗ったら捗ったで また別の不満が出てくる、人間って不思議だな…なんて考えながら、俺は 詩織にメールした。
『今日は 本当にごめんね💦仕事 思ったより早く終わりそ😃
またメールしてね❤
少しでも詩織に逢いたいんだ😌』
それから俺はしばらく待ったが、詩織からはメールが返って来なかった。
――詩織…怒ってるのかな…
仕事早く終わらせて何か詩織の好きな物買って オレん家でクリスマス過ごそう…
そう考えて 俺はまた猛烈な勢いで仕事をこなした…。
――やったあ!終わり!
誰も居ないオフィスに俺の声が響き渡る。
まだ7時半だ。
我ながら良くがんばった。
俺は慌ててオフィスを出て、クリスマスのイルミネーションで賑わう街に飛び出した。
ワインとテイクアウト等 適当に買い、詩織からメールはまだ来てなかったが、また送ってみた。
『もう仕事終わって買い物してるよ🆗🎵今日は オレん家🏠でクリスマス🎄しよ❤
待ってるから😌』
そして俺は 一人暮らしのマンションの部屋に帰った。
俺は、綺麗好きだから詩織が来るからって 慌て掃除なんかしなくてもいい。
いつもきちんと片付けてあるからだ。
詩織が来るまで、俺はワインを飲んで待つ事にした。
二本買ったから一本開けても大丈夫だろう…俺はワイン好きなのだ。
少し飲み出すと今日一日の疲れからか 眠くなってきた。
――ピンポ―ン…
チャイムの音に驚く。
――詩織?来てくれた?
俺は玄関のドアを開けた。
だが、詩織ではなく里奈だった。「はい!クリスマスプレゼント!」
そう言って俺にラッピングした包みをくれた。
それは、俺が欲しがっていた好きなブランドの服だった。
「隆、緑が好きでしょ!?それに緑 似合うし。ねっ今着てみて。」
俺は、無理矢理 着替えさせられた。
「やっぱり似合う!でもクリスマスだから やっぱり緑と赤よね?赤いのも何か欲しいな…」
そう言ったかと思うと、上着のポケットから先のキラキラ光るナイフを取り出し 俺に向かってきた。
ナイフは 俺の腹に深々と飲み込まれ、俺の腹から滴り落ちる赤い血を見て、里奈は満足気な笑みを浮かべた。
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