その弐 壬生の英雄たち

5/8
前へ
/71ページ
次へ
江戸新派剣術皆伝の太刀捌きを、どんどん避わす。 すると、逆に宗助の太刀が捉えた。 宮本宗助「 覚悟!!」 渾身の一撃が飛ぶ。 ・・・と、そこへ脇差しが紛れた。 藤堂平助「・・・・・・間に合ったか。」 なんと! 脇差しを飛ばしたのは、倒れていたはずの藤堂平助であった。 勢いに押され、宗助の太刀が止まった。 哀川 龍児「隙ありィ!!」 斜め一閃で宗助の左腕を両断した。 血の雨が降る。 状況不利と把握した宗助は、隙をついて一目散に走り去った。 大勢の浪士と共に残された俺たちは、藤堂平助の治療の為、屯所に帰還した。 大物浪士撃破とならなかったため、副長の土方歳三に大目玉を喰らうと思ったが、致命傷を負わせたとして一人三両の褒美を貰った。 そして、それからの俺は不逞浪士討伐の為、京の街を走り続け、同時に道場で幹部連中との稽古で日々精進していた―――
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加