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哀川 龍児「・・・わかりました、やりましょう。」
土方歳三「頼むぞ!
この二人は倒幕も佐幕とも言えぬ故ば只の人斬りだ。
だが、今 新選組が求めている人材は強き者のみ。
龍児、必ず味方に付けてくれ。」
哀川 龍児「了解!!」
―――待ち合わせ場所
岡田以蔵「遅かったな。
お前が四番隊組長 哀川 龍児か?」
哀川 龍児「如何にも・・・ではお主らが。」
田中新兵衛「左様、俺が新兵衛! 『人斬り新兵衛』だ!
んで、コイツが以蔵。『人斬り以蔵』。
ヨロシクな!!」
見る限り、新兵衛は楽天家、以蔵は冷徹な武士であった。
哀川 龍児「ヨロシク、それで、早速入隊の事なんだが・・・」
田中新兵衛「あ~~その前に、以蔵が何か言いたい事があるらしい。」
哀川 龍児「・・・なんだ??」
岡田以蔵「儂はこれでも武士。
主は武市先生のような強き者が良い。
よって、貴公の腕、拝見したい。」
哀川 龍児「それは結構だが、俺は同志となる者を斬る訳にはいかん。」
岡田以蔵「案ずるな、貴公の相手は俺たちではない。
・・・あいつらだ。」
以蔵が指差す先には、幾人かの不逞浪士がいた。
岡田以蔵「アヤツらは長州脱藩の浪士。
だが、只の雑魚ではない。
心してかかれよ。」
哀川 龍児「まかせとけ!」
俺は一目散に翔けた。
田中新兵衛「おい、以蔵!
あいつらは脱藩浪士じゃ・・・
」
岡田以蔵「黙って見ておれ、どの道もうすぐ戦が始まる。
ならば、浪人だろうが藩士だろうが関係ない。
少し数は多いが、時間は少々かかってもいい。
用は敵を殲滅する事。
これが大事なのだ。」
以蔵はそう言い、龍児と浪士の近くへ歩みよった。
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