君の隣に在る為に

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子供…。 ロックオンやアレルヤ、ティエリアから見れば刹那はまだ"子供"の分類なのかもしれない。けれど刹那にしてみれば、そんな子供の時の記憶なんて、そうそう簡単に思い出したくはないモノだった。 ――『神』の裁きを、と。 ――子供、いや生身の人間には到底太刀打ちできないモビルスーツに、 ――幼く、小さな身体で銃器を振り回して立ち向かい、 ――友人も、なにもかも失って。 目を伏せれば、またその光景が鮮明に浮かび上がる。 マイスター達は、自らの過去を語らない。語ろうとはしない。 しかし、刹那にはぼんやりとわかっている。ロックオンもアレルヤもティエリアも、何か訳があって語らないコト、それが一因となってガンダムマイスターになったコト。 ただ、自分がそうしたいからなのかもしれないが。 「―分かった、今から行く」 意外な了承に、ロックオンは目を見開く。 「ほ…本当か刹那、」 「―あぁ、本当だ…それと、週末はいつも暇なんだ」 または、ロックオンになら許せる何かがあったのか。刹那は立ち上がって、もう一度ロックオンに向き直った。 「じゃあ…林檎でも買ってやるよ。お前好きだろ?」 「まあ…一応は」 少々ぎこちない様子だったが、刹那とロックオンは、刹那の自室から出て、地上に下り、街に足を運んだ。 (「…何か食べたい」) (「はぁ!?まだ買うのか刹那!?」)
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