訪れる夜明け

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「日の出だぁ……!!!」 誰かが叫んだ。 みんな一斉に空を仰ぐ。 夜の闇を照らす、清々しいまでの光は、あたしたちに、日本の夜明けを感じさせた。 きっと、みんなが同じ目的のためにこうして力を合わせれば。 やることは違っても、成し遂げられるんだって。…… 空を見上げて、抱き合って泣くあたしたちを、道行く人は不審そうな目で見ていたけれど。 そしてあたしと只三郎様はさらに怪しく、本殿の屋根の上に腰掛けていた。 と、わずかに白んだ空を、きらりと光ものが横切る。 「あっ……!!」 あれは、 さんたさん!? おーい、とみんな手を振る。 さんたさんも、トナカイの手綱を握る手を離し、振り返す。 「Merry☆Christmas!!」 *おわり*
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