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京都の治安を守るべく、日々働く新選組。
ある夜も、いつもと同じように巡察していた。
「うあ、さぶぅッ」
底冷えする寒さ。
新選組副長の土方さんは、首をうずめてガクガクいっていた。
「これぐらいの寒さでガタガタ言ってちゃあ、お話にならないわね」
「おぉう!?会津の女官のお前が、なんで巡察にいるんだよ!!??」
あたし、西山サクラは京都と同じく盆地の会津出身だもの。
これくらいの寒さはへっちゃらよ。
「真面目に働いてるか見てるのよ。……ぶえーっくしょんッ」
いやそうな顔で土方さんはずんずん進む。
「土方さん~。なんか、突き当たりの道に怪しい人影が見えますよ~?」
副長助勤の沖田さんが前方を指す。
「む!!こんな夜中に怪しいな…ひっ捕らえろォ~!!」
土方さんの指揮で一斉に隊士が飛びかかった──!!
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