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なんと、同じく巡察中の見廻組ご一行。
「長州がテロをおっぱじめたかと思ったら、新選組か」
只三郎様はふん、と鼻を鳴らした。
佐々木只三郎様は、見廻組・組頭で、あたしの幼なじみでもある。
「あんだぁ!?お前ぇら、でしゃばるなよ!?」
土方さんも睨みを利かせた。
「ちょい待ちぃ!!」
あたしは両者の間に輪って入り、只三郎様には事情を説明し、土方さんには、
「人数が多い方が、早くプレゼントが配れるんじゃない!?」
と説得を試みた。
「いがみ合ってる場合じゃないの!!子供たちの未来がかかってるんだから。
今だけ協力しましょ」
あたしが無理やり握手をさせる。
見廻組の他にも、騒ぎを聞いて人々゛集まってきた。
「おいどんは、この瞬間を待っていたでごわす!!」
「俺たちはやるぜよ!!」
「みんな……、ありがとうよ……」
さんたさんは嬉し泣きでヒゲがシャワーを浴びたみたいに濡れていた。
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