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だとすれば、正面から全部下さいなんていったところで断られる可能性もある。
だからあのように演じてみた。
さも今すぐ緊急で沢山のティッシュが必要だとでもいうような雰囲気を。
あんなの、誰が見ても異常だと思うはずだ。
結果彼女は、混乱の内に変質者にティッシュをもっていかれた…ということになる。
後は彼女がどうするかだ。
しかし…
「もう二度とあえんな…」
こんなことしたあとに、合わせる顔などない。
彼女は、完全に自分を異常者と認識しただろう。
だけど、まぁそれは最初から覚悟の上だ。
もしこのことがきっかけで嫌われたとしても、もはや構いはしない。
そういえば俺はよく友達に、お前は空回りし過ぎだ、とかいわれるっけな。
「でもしょうがねぇじゃん。俺、こういう男だもん」
もちろん、自分にも最低限の思慮はあるつもりだ。
だから限度を超えなければ、自分の考えを貫き通してもいいはずだ。
そう思っている。
…最近どうも難しい事を考える。
こんなの俺のキャラじゃないぜ!
「よっしゃ!これから飲み会だし、全開バリバリだぜッ!!」
と今のテンションに身を任せる。
胸のモヤモヤが消え、すっきりした気分になった百竹だった。
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