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百竹は次の日もまた飲み会だった。
この時期は飲み会が重なるもので、二日連続にもなるとさすがにだるい。
とはいえ飲み会が好きなのも事実。
まぁいっか、そう思って今日も街に出かけるのだった。
開始は夜七時からだったが、特にやることもないので少し早めに行くことにした。
結果として五時半に街に到着してしまった。
しょうがないのでどこかで暇をつぶすしかない。
百竹は街の中をあるきながら、昨日の出来事を考えていた。
もし昨日の女の子が彼女とかだったら、どんなに毎日がウキウキになるだろうか。
そしたら、この学校生活も少しは楽しくなるのかもしれない。
百竹はいままで彼女を作ったことがなかった。
まぁ作ろうと努力したことはあるのだが。
なので、「彼女」という存在がどのようなものなのかいまいち分からなかったが、きっと楽しいに違いないという考えは漠然とあった。
百竹はそれほど男まみれの環境で育ってきたのだ。
兄弟は全員男。
中学に女友達は皆無。
高校は男子校。
とどめに、今の工業大学といった感じだ。
そのせいか、どうも女性は苦手である。
よって彼女をつくるなどという行為は、彼にとって、まさに未知との遭遇である。
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