夜明け

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誰よりも愛する人に ぬくもりを分け与えてもらえるような 価値のある人間なのだろうか 誰よりも愛する人から 愛されるだけの価値のある人間なのだろうか 愛されている気がしない なんて嘘で 自分のことしか考えずに 愛していないのは 自分の方かもしれない それとも 愛とは違うものを求めていたら? 求めるものが愛ではなくなっていたら? 愛するって 一体なんだ? 誰よりも愛する人が 誰よりも愛した人に 変わってしまうかもしれない恐怖に 押しつぶされながら 暗く、深い夜が明けるのを ひたすらに待つ
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