4052人が本棚に入れています
本棚に追加
人がたくさんいる。
車椅子の人や、
ギブスを巻いてる人。
ナースさんに…
ドクター…
トミーという人は空いていたと言っていたが、永遠達からしたらそれはもう超満員だ。
三人はその中を速く歩く。
腕に銃による傷があるからか、永遠が人とすれ違うたび、その人はびっくりして永遠を見ていた。
「………」
だけど永遠は動揺せずに、船長についていった。
そんな永遠に、真理和は話し掛ける。
「…永遠…手当てが終わったら…なにたべようか?」
「……え…?」
「当分卵焼きは作れそうにないし…腹減ったし!」
しばらく黙り込んだ後、永遠はやっと口を開いた。
「…おにぎり…食いたいなぁ」
真理和はその言葉に吹き出すと、言った。
「たしかに米恋しいわ!!…俺も食べたい!」
永遠は優しく微笑んだ。
真理和はその優しい表情の永遠に、言った。
「…手術なんてパパッと終わらせるから…まっててな!」
永遠は優しい表情のまま、縦に首を振った。
何回もエレベーターやエスカレーターを使い、たどり着いたのは小さな病室…。
三人はその部屋のドアの前に立った。
そして、船長がそのドアにノックをした。
『予約したリリー・カーズです…失礼します。』
…船長が英語でなにかを伝えると、中から女の人の声がして、その声を確認すると、船長はドアを開けた。
――ガチャ…
.
最初のコメントを投稿しよう!