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あれから何十分も経った。
相変わらずみんなはなにも喋らない。
永遠の隣のネロは一人でブツブツ喋り出した。
……流石電波少女…
こんな時にまでよく平然と…
すると真理和が、ネロに喋りかけた。
「ネロちゃん…誰に喋りかけてるの?」
するとネロが
「去年ここで死んだ人…」
…と平然と言った。
勿論みんなア然としている。
「…別に変な娘だと思っていぃよ…実際にこれで仲間外れになってたし…」
しばらくの沈黙を破ったのは…やっぱり真理和だ。
「信じるよ!…なんて言ってるんだ?…そのネロちゃんの隣の人は!」
今度はネロが真理和をア然と見ている。
予想外なのだろう。
こんな反応してくれる人がいたのが。
「……決してでることなんかできない…」
ネロが呟きだした。
「…20人もいたのに…みんな死んだ…火の海に落ち、鉄に潰され…切り刻まれた…」
ネロが真理和だけを見て、言った。
「…出口なんて見つかりはしない…」
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