1章 あたしは姫じゃない!

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しかし、振り返り紗羅叉の言葉の殺気に押され少女は手を離した。   「な、なに・・・よ」   紗羅叉は離された肩を片手で押さえ、呆れた目で少女を見た。   「いいえ・・・なんでもないですよ。ではあたしはこれで帰らせてもらいます」   ニコッと笑う紗羅叉 だが彼女の内心は呆れていた。   「そうそう・・・・最近物騒ですからね・・・暗くならないうちに帰った方が良いですよ?ね、先輩方?」   と言葉を残しその場を去った。   ・・・馬鹿馬鹿しい、という言葉しか出ない・・・。 そう思いながら 学校を出て街中を歩き 家に帰った。 真っ暗な家に ドアをガチャッと開けた。 ただいまなんか言っても返事なんか返ってこない。 当たり前だけど・・・ リビングの明かりを付けて写真の中にいる両親に言う。 「ただいま・・・」 そう言い残すと自分の部屋へ足を運んだ。 部屋に入るとベットに寝転がり 「・・・憂鬱、なにもかも憂鬱・・・」 そう呟きながら天井を見あげていた。
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