11.

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白かった世界はだんだん黒くなっていく。   視界も完全に真っ暗。   それでもオレは聞きたいことがあった。   「あんた、誰なの?あのひとって誰さっ?!」   どこにいるかもわからない相手にむかって叫ぶ。   再び口を開こうとしたとき、完全にこの世界が崩れた。 オレはわけもわからず、暗闇のなかへ落ちていく。     「うわっ!…夢?」   オレは飛び起きて、周りを確認する。   「よかったぁ。家だぁ」   あたりまえのことなのだが、あの夢が妙にリアルだったから。   「あぁ、最悪。目、覚めちゃった」   あの世界から落ちるような感じは錯覚だとわかっていても、本当にリアルで忘れられない。
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