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『寂しいとうさぎは死んじゃうんです』   時々、こいつ意味わからないこというな。   「お前、うさぎじゃないだろぅ」 小さなツッコミをいれる。   『冗談ですよ。それより、聞いてくださいよ!小畑先輩たちったら…』 「わかった。話はそっちいってから」 長くなりそうなので、いったん話をきる。   『来てくれるんスか?!』 うれしそうだ。   「寂しいと死んじゃうんだろ?死なれても困るしな」  『じゃ、まってますね』     電話をきり、支度をする。   父さんと母さんを起こさないようにそっと家をでる。   早朝に出歩くのは久しぶりだ。 それこそ、中学のバスケ部に所属していていたときの朝練以来。
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