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ソファに腰をおろすと、裕がやってきた。   「譲太郎は?」   泊まると言ってあったが、姿がみあたらない。   「京の部屋です」   ブスっとした表情で答える。 ブラコンめ。   「そういえば、なんであんな時間に起きてたんスか?」   なんと言えばよいのやら…   「んぅと、夢みて、飛び起きた」 「怖い夢でもみたんスか?」 「いや…そういう裕こそ、なんで起きてたの?」   言葉につまっている。   「あ…と、京たちがイチャイチャしてるのが辛くて、起きてたんです」   裕が顔をしかめる。   「それ嘘ですよ」 京が部屋の扉からひょこっと顔をだす。 そんな仕草でさえ、愛らしい。
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