11.

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「京くん!譲太郎は?」   こちらにむかって歩きながら京がオレの問いに答える。   「俺の部屋で寝てます」   そう言って、オレのむかい(裕の隣)に腰をおろす。   「兄さんも変な夢みて、俺を起こしにきたんです。心先輩がどっかいっちゃうって」   京が裕の顔色をうかがう。 そして、また口を開く。   「で、俺が心さんにメールしたらって言ったら…ほんとにしてるし、ここに来させてるし」   京が呆れ気味に言う。   「裕、どんな夢みてんだよ」   「ぅあ、もう京うるさいっ!言うなよなぁ」   顔を真っ赤にし、手でその顔を押さえて唸っている。 京は笑いをこらえているようだ。
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