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「………そ、それ嘘でしょ!?嘘だって言ってよ!!ねぇ!?」
私は母の胸ぐらを掴み、声を張り上げた。
今かかってきた電話は、香苗と魅零が屋上から落ちて病院に運ばれたというものであった。
「………美鈴。落ち着き…」
私は構わず母の台詞を遮った。
「落ち着けるわけないでしょ!?」
コートを着、マフラーを首に巻き外へ飛び出した。
「待ちなさいっ!家で待機って先生が!」
走った。ひたすら走った。
総合病院までの道程は、長かった。
最悪なことに雪まで降ってきた。
「香苗………魅零っ!」
私は病院に着くと入り口へと駆け込んだ。
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