Solve.41『私に惚れなさい!標的は運命の赤い糸!!』

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南条「じゃあ、もしかして伊南川さんが…心霊現象を起こしてた犯人とか言うんじゃないでしょうねぇ??…もしそうだとしたら、私許さないからねッ!!」 南条は怒りの形相で、伊南川に詰め寄った。 草川「やめろ、南条…伊南川さんは犯人じゃない…」 南条「そ…そうなの…?」 草川が止めると、南条は申し訳なさそうに元いた場所に戻った。 ダニエル 「だが、どうして…彼がオカルトマニアじゃないと言えるんだ…?」 草川「…今、心霊スポットに1人になった恐怖から震えていたことと…もう2つ理由がある…1つは、枕元の悲鳴の後、林に行かずに1人小屋に残っていたこと…」 渋澤「…あと1つは、草川が変身したのを見た伊南川さんが、心霊スポットの話をしていた時より目を輝かせていたことだ…」 伊南川「……」 伊南川は何も反論せず、下を向いている。 枕元「せ…せやけど、何で伊南川さんはオカルトマニアのフリまでして、こんな依頼を…?」 枕元が眉間にシワを寄せて聞くと、草川が眼鏡の位置を直しながら言った。 草川「…犯人に"心霊現象"をやめさせるためだ…」 皆「…やめさせるため?」 渋澤以外のメンバーが、口を揃えてリピートした。 国本「…ということは、伊南川さんは…犯人の正体を知っているって…ことですか??」 国本からの新たな疑問に、今度は渋澤が答える。 渋澤「あぁ…知ってるも何もその犯人…伊南川さんの実の父親だからな!!」 皆「ち…父親ッ?!」 衝撃の事実に、探偵達は開いた口が塞がらない。 クリスティ 「Why?…どうしてそんなこと分かるの?」 草川「林の前に落ちていた新聞に載っていたんだ…妃鳳園のオーナーが涙ながらに差し押さえに抵抗している写真と、そのオーナーの名前が今回の依頼人と同じ"伊南川"の姓を持っていたってことが…」 ダニエル 「なるほど…その2つの情報で推理したのか…」 早坂「…だが、そんな都合よく新聞が落ちているもんかねぇ~…」 早坂が納得の行かない顔で呟くと、すかさず草川が伊南川に向かって問いかけた。 草川「あの新聞…妙に綺麗な状態で落ちていました…つまり、ずっとあそこに落ちていたものではなくて、誰かが最近置いたもの…置いたのは…あなたですよね?…我々に犯人が誰なのかを推理させるために…」 草川の問いかけに… 伊南川「…やっと…分かってくれましたね…」 …伊南川は小さく頷くと、口を開いた。
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