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壁に掛かってある近隣の高校の電話番号を見ながら受話器をあげた。世間話から始まって、合同開催の話になる。
詳しい話は人の電話だし、と思ってきちんと聞いていなかったけれど、校長の笑い声は沢山聞いた。からからとした気持ちのいい笑い声だった。
十分くらい話した後、校長は静かに受話器を置いた。俺と昇は顔を見合わせる。
先に口を開いたのは昇だ。
「……戸塚の方はなんと仰っていましたか?」
「戸塚側からの許可も貰えたよ。あとはお互いの生徒会に任せます」
そう言って、校長は机の上にあった紙に、ボールペンでこう書いた。
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