14---あたらしいなかま

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朝、確認したい資料があり、不本意ながらいつもより三十分早く起きて、教室に行く前に生徒会室に寄った。   この部屋の鍵は、俺と昇が持ち歩いている。   これは昇が一番学校に来るのが早いからだ。朝の四時に起きて、七時半には学校に着いているらしい。 俺みたいに普段は予鈴が鳴る八時四十五分のギリギリ、八時半まで寝てるような奴には信じられないことだけれど。 「……あれ?」 鍵が開いている。昇か誰かが先に来てるのだろうか。でも、確かみんな仕事は大体終わらせていたはずだけれど。 少し不思議に思って、恐る恐る戸を開く。人影が少し見えた。パイプイスに座っている。 「あの……君は?」 声をかけると、その子は振り返った。
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