14---あたらしいなかま

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俺だけあだ名とか恥ずかしいし、俺も普段から人にあだ名なんかつけたことないから、そう言った。 一瞬目を丸くしたけれどすぐに微笑まれ、やっぱりどきりとしてしまった。 「いいよ? 俺、幼なじみにキリーって呼ばれてるんだけど……」 「え! それ、外国人みたいで格好いい。俺もそう呼んでいい?」 うん、とまた微笑むから、そろそろ俺も慣れたらいいのだけれど、やっぱり綺麗だから、何度見てもドキドキしてしまう。 こんな表現で合っているのかは解らないが、神々しいほどに眩しい。 俺みたいに暴力を知らないのだろう。人を殴る感触だとか、血の味だとかは、きっと彼には似合わない。
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