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「基、あだ名欲しいの?」
「ん? いやー……そう言われたら別に。あたし自分の名前好きやし」
なんだ。俺とキリーは顔を見合わせて苦笑いをした。俺はてっきり、基があだ名をつけて欲しいのかと思ったのに。
「でもキリー呼び捨て苦手なんでしょ。基のこと何て呼ぶ?」
「あー、本人が大事にしてる名前なら、それで呼ばせてもらうよ?」
大事に、か。俺の名前は日向。日の当たる場所、明るい子に育つように母がつけたと聞いた。
果たして俺は、その希望通りに育っているのだろうか?
「つけたかったらあだ名でもええねんで?」
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