15---仁義と任侠

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  「あ! 恭来たやーん。相変わらずでかい車やなぁ」 ひょい、と窓から基は身を乗り出し、その子に手を振った。あの子が恭……? ってことは、生徒会役員のメンバーになってくれる子? 「恭って女の子だったのかー。てっきり名前からして男かと」 「恭めっちゃ女の子らしいで! お菓子とか作んのめっちゃ上手いんよー」 この学校は、男女間違えた名前をつけられた生徒の集まりではないだろうか。 あれこれ話をしているうちに、先ほどの栗色の女の子は校舎内に消えていった。 膝より少し下の茶色のスカート、落ち着いた紺色のストライプ柄のシャツ。大人っぽい印象だった。
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