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次々と言葉を発する基を無視して、座席表を確認し、彼女は席についた。
ついでに時間割表も確認してきたのか、机の上に一時間目の授業の用意をし始める。
黒いトートバッグから、白地に青系色の雫柄をしたペンケースが出てきた。
「あれ……それ、基もおんなじようなの使ってなかった? 黄色のやつ」
「これな、恭が作ってくれてん。お揃いなんやでなっ。まだ使ってるんや」
「別に……新しく買い換えるのが面倒なだけよ」
少し顔を背けて、恭は呟いた。恥ずかしいのだろうか? きっと彼女も基が大好きなのだろう。そんな気がした。
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