15---仁義と任侠

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  黄色とオレンジ、それに黄緑といったビタミンカラーの、雫柄の布地で作られた筒状のペンケース。 「それ、恭の手作りなんだ。凄い丁寧な作りだよね、普通に売ってそう」 「恭はなー、めっちゃ家庭科出来んねん。裁縫も料理も。服まで作れるんやで?」 にこやかにペンケースを持ち、自慢げに話をする基。気になったのか、光も後ろを向いて話に参加してきた。 「野口だっけ。大人しそうな雰囲気だよな。乗ってきた車もでかいし、お嬢様って感じ」 人のことを見た目で判断するのには気が引けるけれど、確かに恭は雰囲気や、空気がお嬢様な感じがする。
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