決闘の梅雨の風

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と窓から一羽の鳥が入ってきた。部屋を旋回したあとハルの元に降り立った。それはよく見ると紙で出来た鳥だ。これも魔法の一種。 サマー「開いてみろ」 サマーがそう言うとハルは紙を開く。ソウルとリュウも近くに寄ってきてそれを覗く。 『決闘の場所は学園の第二グラウンド。時間は12時。この勝負に勝った方がサクラを手に入れる。 チャンプ=ハリス』 手紙の内容はざっとこんな感じだ。 ハル「えっ!この最後のサクラちゃんをって!?」 ハルは酷く動揺している。決闘だけでも嫌なのにこのサクラを賞品になっていると聞き余計に気が重くなった。 サマー「これで負けられなくなったな」 サマーは楽しむような顔でハルを見る。 ハル「最悪だよ~」 決闘当日ー… ハル「あ~来ちゃたよ。どうしょう決闘なんか嫌だな。けど負けたら格好悪いし、それにサクラちゃんが………」 ハルはぶつぶつとそんなことを呟きながら部屋で制服に着替えている。 サマー「勝てばいいだろうが」 サマーは椅子に腰を下ろし煙草に火をつける。 ハル「そんな簡単に言うなよ。相手はQの……」 ピンポーン ハルの声をかき消すようにベルが鳴る。 シャイン「ハルく~ん♪お友達が迎えにきてくれたわよ」 シャインが一階から呼びかける。ハルはブレザーに腕を通しながら階段を降りていく。 ソウル「こんちわっす」 リュウ「行こうぜ」 ハル「うん」 と二階の窓からサマーが飛び降りハル達の前に着地した。 サマー「じゃいくか」 ハル「サマーも来んの!?」 サマー「まぁ生徒の決闘だしな。それに今回の闘いの許可をだしたの俺だし」 ハルはその言葉でことの始まりがサマーであることを思いだしハルはサマーを睨む。 サマー「何だ?」 ハル「……別に」 ハルはなげやりな答え方。 ハル「何……これ!?」 ハル達が学園に着くと学園には休みにも関わらず沢山の生徒があふれていた。一般人も混ざっている。それにTV局の姿もあり第二グラウンドを囲むようにカメラや大型ビジョンが設置されている。即席ステージもありその上では司会のような人がすでに客を盛り上げ初めている。 チャンプ「よく来たね」 振り向くと扇子を片手に持つチャンプがいる。 チャンプ「僕の勝利を祝うには相応しいだろ?」 この客寄せもTV局の人達も全てチャンプが金にものをいわせハル達の恥を全世界に広めようと仕組んだのだ。
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