決闘の梅雨の風

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サマー「面白そうだな」 何処からかサマーが現れた。 サマー「よし俺が許可する」 ハル「はっ、何言って……」 チャンプ「よ~し決まりだ。覚えてろお前らまとめて恥をかかせてやる」 サマーとチャンプで話しは勝手に決まりチャンプは高笑いとともに去っていった。問題となっていたサクラもいつの間にかいない。こうしてハルの意志は完璧無視で決闘は決まった。 ハル「嫌だよ~」 ソウル「やってやるぜ」 リュウ「勝負か、面白そうだな」 ソウルとリュウはやる気満々でいる隣りでハルは肩を落としていた。 ハルは家に帰ってから部屋に閉じこもっていた。 ハル「冗談じゃないよ。何で決闘なんかしなきゃいけないんだよ~」 サマー「いい加減諦めろよ」 サマーは家庭教師に決まってからハルの家に住み込んでいる。震えるハルを他人事のように諭すサマー。 ピンポーン サマー「誰か来たぞ」 家のベルが鳴った。その音に暗い表情のまま玄関を開けた。 ハル「は~い」 するとそこにはソウルとリュウがいた。 ソウル「どもっすハルさん」 リュウ「おっす」 ハル「どうしたの二人とも?」 ソウル「いや、明日のこと話そうときたんすけど途中でこいつに会っちまいまして……」 そういいながらソウルはリュウを見る。どうやらリュウを連れてきたのは不本意のようだ。 リュウ「いいだろ。多い方が楽しいし」 ハル「とにかく入ってよ」 ハルは二人を中にいれ二階へと上がった。 サマー「よっ」 二人が上がってくるとサマーが手をあげ軽い挨拶をしてきた。 ソウル「げっ、親父」 リュウ「こんちわ先生」 あらかた挨拶を済ませるとそれぞれ部屋に座り明日の話しを始めた。 ソウル「三対三の決闘ってことはfirst、second、thirdの三番戦ですね」 リュウ「つまり順番だけ決めればいいわけだな」 ハル「どうする」 ソウル「とりあえずハルさんは大将っすから最後ですね。俺はfirstやりますよ」 リュウ「じゃ、俺secondか?」 話し合いというよりソウルの一言で決まった。 ハル「やっぱり俺もやらなきゃ駄目か~」 ハルは暗かった顔をさらに俯き暗さが増した。 ソウル「大丈夫っすハルさんには回りません」 ソウルは何故か自信ありげに言った。 ハル「な……何で?」 ハルはその言葉に期待を少し抱きソウルの顔をみた。 ソウル「俺とこいつが連勝します。ハルさんの手は煩わせません」 ソウルは妙な自信の笑みでハルに言う。 ハル「はぁ~~」 ハルは戻った期待も失くし深いため息をついた。
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