放課後から

4/12

29人が本棚に入れています
本棚に追加
/74ページ
学校からの帰り道にある、このゲームセンターは、彼らの絶好の遊び場だった。 こうして学校帰りにゲームセンターによるのは、日常茶飯事だ。 こういうシューティングゲームが上手ければ、あまりお金を使わず遊べるので、毎日だってよれるのである。 さすがに毎日は通っていないが。 「きっとんは本当~にシューティングは得意だよね!」 奇斗の後ろから小柄な少年が飛び付く。 「っ!祐樹(ユキ)!人の背中にのんなっ!重っ…、くはないけど。ちっこいから」 「…え?なんか余計なこと言った?」 祐樹と呼ばれた少年は、小柄だ。一見すると小学生にも見える。周りからは可愛いと言われ、よく女の子に間違われるが、男、である。 「うふふっ。二人とも相変わらず仲いいね」 先ほど希斗に、拍手をむけてた少女が笑う。 「由梨、待て。これは、仲いいっつうか、ちとうっとうしい部類に入る」 「うっわ何その嫌そうな台詞!いーよぉ、俺はゆりゆりと仲良しなんだから♪」 祐樹は、希斗をきっとん。由梨をゆりゆりとあだ名で呼ぶ。本人の了承なしに勝手に呼びやすく呼んでいる。 「由梨、相手にしなくていぃからな~」 そう言われた少女、由梨は、相変わらず笑っていた。 ━━━が、 表情が急変した。 それに気付いた希斗が 「どうした?」 「…あ…希斗、くん…」 そう言いつつ由梨は、指をさす。 ゲーム画面へ。 そこには… 『GAME OVER』
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加