《騒がしき日常。とかカッコつけてみるけど実際そうでもない》

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 実験のために、広く作られている机の向こうに、楽しそうに笑う友人が二人。    こんな陰気臭いトコで良く笑えるなと、刀箭は少し哀れみのような、呆れみのような感情が湧き出る。  友人の名は『七葉 四葉(ナナハ シヨウ)』と、『羽坂 勉(ハサカ ツトム)』。  二人とも中学来の友人で、よく三人でツルんでいる。    『四葉』が刀箭の視線に気付き、視線を向けてくる。  彼は長い髪を、校則違反の茶へと染め上げ、耳には大きめなピアスが輝くという、校則違反のオンパレードな人物だ。 その校則違反男が口を開く。   「んん~?どうしたぃシッシー。人の顔ジロジロ見て」    なにやら何か企むような不気味な笑み、刀箭は四葉と接して一つわかったことがある。  この笑みを見た時、大抵は良くないことが起こる。   「な!?まさかシシシマがBLに目覚めたと!?どうしようナハハ」    本気で変な心配する童顔の少年、これが『勉』だ。  おとなしそうな顔付きで、どんなクラスにもいそうな雰囲気を持っている。  本人は『七葉』と言っているつもりが、何故か『ナハハ』になってしまうのは、刀箭七不思議の一つに登録されている。
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