道化師の遊び

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4.道化師を演じたら・・・君はもう立派な詐欺師だ。 「――・・・道化師の遊び。通称、私は“クラウン・ゲーム”と呼んでいる。私が作ったゲームだ。少しでも楽しんでくれると嬉しいね」 ニヤニヤと嵯峨野博打は笑う。 「ルールは簡単。いわばポイントが多いやつの勝ちのゲームだ」 ―――・・・ルールはこうだ。“クラウン・ゲーム”直訳、道化師の遊び。トランプを点数にし、ポイントを差し引いたり、稼いだりするゲーム。 まず二人専用ゲームということ。 二人は一枚ずつエースをもつ。これで100点。エース、イコール、100点。 この100点からのスタートでポーカーのように山積みになったトランプを一枚ずつ引いていく。ここに“クラウン・ゲーム”のルールあり。 カードを的確に当てることにこのゲームの勝敗がかかっている。まず自分で何のカードか言い当てるのだ。 赤か黒か。そしてめくる。当たっていたら30点。 そしてマークを当てたら40点。 全て、マーク、数まで当てたら50点だ。 外れたら言ったカード点数を引かれる。正に運試し。どこが道化師なのか。 ―――・・・まあ、やってみれば解る。 「先手を決めるにはやはりこれだね」 嵯峨野博打は、コインを弾いた。 僕は。 「裏」 にやりと嵯峨野博打はわらい言った。 「表」 果たして。
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