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『最後まで残ったのは・・・っと、わぁお、“あ行”の私ら?すごーい♪きゃはははは!』
“え”は数え、笑った。
『これから、どうなさいます?皆様』
“い”はそう訊いてきたが本人はもう決めてあるようだった。
『ん~。そだな。決まってる俺らの生き方がある。一つは、生き抜くために――・・・』
面倒くさそうに“う”の言葉に続いて“お”は言った。
『今まで通り、敵と見なした者は殺す。・・・当たり前だな。至極普通のことだ』
『後は解るよね?亜。きゃははっ!言ってごらん♪私らの考え、きっと皆合ってるから』
僕は皆に向かって言った。
『・・・“さようなら、会うことはないように、生き抜いていこう。”』
『きゃははっ!正解!じゃあね♪みんな』
“え”は去って行った。
『ご名答です。亜兄様。では・・・』
“い”も去った。
『じゃ、俺も行こ』
“う”も去った。
『会えないことを期待してるよ・・・』
“お”も去って行った。
残った僕。
壊滅。
潰滅。
殲滅。
全滅。
死滅。
その結果がこれだ。時間はある。けれど選択肢は一つ。
“生き抜かなければ。”
負けは死を示す。
敗けは自由をなくす。
生き抜かなければ。
生き抜かなければ。
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