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武器はない。銃もナイフも没収されてしまった。
しかし。
「―――・・・良いものを付けてくれた」
これ等の重りは役に立つ。これなら――いける。
地下二階。さっきまで僕と嵯峨野博打がゲームしていた舞台には・・・132人のマフィアがいた。
「ああ!!さっきのおっちゃん!!やほー♪」
宮神山賭はこの状況を全くといって把握していないようだ。
少し痛い目にあってこい。
パァン――・・・!
1人のマフィアの銃が火を噴いた。
「きゃー?!!何おっちゃん、ババ抜きで負けたことまだおこってんの?!」
「ちっ、当たらなかったか」
「何、亜ーくん当たって欲しかったの?!」
「・・・少し痛い目にあってもらって、この状況を把握してもらいたかった」
「・・・・・・敵?」
少しは頭の回転が速くなったようだな。
「ああ。皆様揃って、・・・殺すよ」
「・・・・・・っ!そんな、マジかよ・・・。おっちゃん・・・」
「ボスの命令は絶対だ。リボーン読んでんだろ?嵯峨野博打はディーノとは違うんだよ」
こいつらも“時間稼ぎ”という“捨て駒”。そう、時間稼ぎ。
びりびりするよ。上にいる地上にいる“奴”の殺気がびりびり、びりびり。
同情無用。感情無用。必要なのは、
「ここを突破する力だけだ―――!!」
そう言って僕は駆け出した。
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