廃市で生きたこの“僕”

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さあ、始めよう。 何をって? ヒト狩り。 計48人、さあ、 かかってこい。 右へ左へ右へ左へ右へ左へ右へ左へ。斬って斬って斬って斬って斬って斬って斬って斬って。八人。 跳躍して。撃つ。 昨日一発使ったから七発。 ――パァンパァンパァンパァンパァンパァンパァン――・・・。七人。 舞い降りて。ナイフを振り落とす。 ――ザシュリ。一人。 “それから”ナイフを引き抜いて。近くの奴等に横一線。三人。 銃の弾を補充している内に後ろからの攻撃に後ろへナイフを投擲。ヒット。一人。 計20人。 残り28人。 どうする? 勿論、ヒト狩り続行だ。 だって狙ってきたのは、あちらなのだから。再び、撃つ。八発。 眉間に一発ずつ。クリーンヒット。 残り20人。 ―ザッ。 十人十色。でも今は一致団結。 皆、侍。刀を振りかざし、振り落とす。 でもそこに僕はいない。 ただ一歩下がっただけ。 気を付けてね。空を見て。ほら、手榴弾。 落ちるよ。墜ちるよ。 死ねよ。 ドカン。十人。 あとはまた右へ左へ右へ左へ右へ左へ右へ左へ右へ左へ。ジグザグジグザグジグザグジグザグジグザグ。 計10人。 ヒト・計48人。 屍・計48人。 此れにて、終了。 残ったのは、 僕と宮神山賭。 どうして残ったんだろう? どうして“残し”たんだろう? 友達。 え? 友達?
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