雪降ル夜ニ…

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毎年俺はバージルと一緒に寝ていたベッドに入り、布団を被ってずっと泣いていた。 そうすると、バージルの匂いがほのかにして…バージルが傍にいるような気がして…… 「…バージル……俺一人のクリスマスなんて…つまんねぇよ……」 そんな事を言っても、バージルは戻ってくるはずも無いのに… 「…腹減った……なんか作ってくれないなら…またピザ注文するからな……」 それでも…いつもの「そんな物ばかり食うな」という声も聞こえてこない…… 突然寒くなってきて…ダンテは少し身震いした。 「……バージル…寒い……あの時みたいに…暖めてくれよ……」 「…………外は賑やかなのに…お前は葬式中か?」 「――ッ!?バージルっ!!?」 いるはずが無いバージルの声に驚き、俺は飛び起きた。
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