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閉じたはずの扉は開け放たれて、バージルは壁に凭れ掛かって立っていた。
信じられなかったけど…バージルにいて欲しかった俺は嬉しさの方が勝っていて……
「………本当に…バージルなのか…?」
「自分の双子の兄の事も忘れたか?」
「……だって…お前…魔界に落ちただろ!?…絶対…出て来れないはずだ……」
そう言うとバージルは、苦笑しながら歩み寄りベッドに腰掛けると、優しく俺を抱しめた。
……バージルの温もり…バージルの匂い…
本当に物凄く会いたかったから…嬉しくて涙が溢れ止まらなかった…。
そんな俺に気が付いたのか、バージルはそっと俺の頭を撫でた。
そのバージルの手が大好きだった……
「…雪が…降ってきたな……」
窓の方を見ると、ふわふわと雪が降っていた。
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